180 Degrees Consulting

1.団体について | 2.学生によるコンサルティング


コンサルティング企業に就職したい人は多いと思いますが、その具体的な業務をイメージできますか?東京大学にはコンサルタントを実践して成果を出しているサークル180 Degrees Consultingがあります。学生がどのようなコンサルティングを行なうのでしょう。そして、どのような能力が必要とされるのでしょうか。大学院工学系研究科修士1年の田村治顕さんにお話を伺いました。

団体について

―180 Degrees Consulting(以下180DC)の設立の経緯を教えていただけますか。

僕たちの団体は全世界14の国と地域で活動している団体の日本支部という形で活動しています。本部は2009年にオーストラリアで設立され、日本支部は2012年9月に設立しました。日本支部は、もともとストックホルムで180DCの活動をしていたスウェーデン人学生が東大に留学で来たことから始まりました。

―現在所属している学生は何名ですか。

全員で20人程度ですね。そのうち東大生が18人です。あとは、慶応義塾大学と一橋大学の学生が1名ずついます。

―どのような学部の方がいるのでしょうか?

工学部が4名くらいで、あとは経済学部が2名程度、あとは法学部もいますし、かつてはPEAKの出身の方も2、3名いました。学部としてはかなり多彩な顔ぶれだと思います。

―活動内容を教えてください。

僕たちの活動はNPOが抱えている資金不足や人材不足といった問題に対して、解決のためのアイディアを提案することです。僕たちの活動は大体2ヵ月半ぐらいで一区切りになっています。活動の第一段階は、NPOの抱えている問題をインタビューでリサーチします。次に問題の本質的な要因を考えます。ここが一番コンサルティングをやっていく中で難しいところです。最終段階として、一番ネックになっている問題を解決するためにはどういうアイデアを提案していけばいいかを考えます。

僕たちが今やっている進行中のプロジェクトは、5月の初旬から7月の下旬の期間で行なっています(2014年6月24日取材)。最近、6月20日に進捗を報告する中間発表がありました。そして7月20日に最終報告という形で、顧客に提案するところまで落とし込むのがプロジェクトの流れです。

顧客はNPOには限ってはいませんが、180DCのコンセプトとして、社会的に良い影響を与えている団体に対してアプローチしたいと思っているので、主にNPOやNGOのコンサルティングを行なっています。このような非営利団体は営利的な活動を行わないからこそ、団体のやりたい形で社会の良い影響を与えることができるのですが、同時に資金繰りが難しかったり、志をともにしてくれるような人を集めることが難しかったりと、普通の企業とはかなり異なる問題を抱えています。しかも資金が無いので、簡単にプロのコンサルティング企業に依頼することができません。そこで、僕たち学生団体が無料で活動を行なわせてもらっています。

―NPOやNGOとの交流はどういうところからはじまるのですか?

主に二つあります。一つは学生のコネクションを使って、NPOの方々と話をして抱えている問題を聞き出して、一緒にやりませんかという形でプロジェクトが進行する場合と、もうひとつは全く僕たちの団体を知らない状態から興味を持ってくださった方々に対して、アプローチをかけるというやり方です。

―どのくらいのペースで活動を行なっているのですか?

僕は今、全体を回している側なのでコンサルタントでは無いんですけれども、そのあたりはプロジェクトを行なうチームにゆだねています。チームでミーティングするとなると、他の授業やサークルで時間が割けないというふうに、メンバーの都合をつけなければならないので難しいところがあると思うんですよね。だからそういうところはチーム内で折り合いをつけてもらって、その自分たちができる範囲の中で時間を作ってやるというような形をとっています。具体的な時間ですと、これだけとってほしいなというのはミーティングや調べ物を含めて週15時間から20時間くらいですね。ですから一日2〜3時間とかを持っていただければという感じです。

僕が20時間やってほしいと思っていたとしても内実10時間くらいででも効率よくまとめているというようなタイプもあると思うので、そんなにかっちりこれくらいやるみたいなことは全然ありません。

―1チームは何名で活動していますか?

基本的に1チーム5人で、現在2チーム動いています。僕を含めた残りの10人は全体を動かしていて、例えばコンサルティングをしているチームメンバーが困った時にアドバイスをしたり、次のプロジェクトのためにNPOに対して営業をしたりしています。

―中心となってチームで動いているのは学部1、2年ですか?

そういうことはなくて、結構学年は問わないで、学生を応募しています。現在のチームでいうと、結構修士の方もいます。あとは3年生ですとか、もちろん2年生も1年生も活動して、といった感じでばらつきはありますね。

―では、興味があれば、何年からでも参加できるということですね。

そうですね。

―具体的な実績の例があったら教えてください。

2013年度の冬学期にやったプロジェクトですと、本郷にある「Sign With Me」というカフェのコンサルタントを行ないました。ここは普通のカフェでは無くて、経営者も従業員の方も全員手話者で、自分たちの価値観や手話をもっと周りに発信したいというコンセプトを持っています。そこの問題点として、周りにどういう人がいてどのようなメニューを提供したら人が集まるのかがわからないということがあったのでそこをお手伝いしました。

全体では、これまで3学期間にわかれてプロジェクトがあって、いまのところ3つのクライアントと活動をともにしました。コンサルタントは今までで計30名くらい活動してくれました。


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掲載日:14-09-17
担当:久保京子
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