初修外国語概要

東大の前期教養学部では「初修外国語」の履修が必要です。英語は中学校や高校で既に学んでいることが多いため一般的に「既修」となり、初修外国語ではその他の外国語を選択することになります。以下では、英語以外を初修外国語とする場合の必修の初修外国語と、その他に前期教養学部で学ぶことのできる言語について解説します。ここでは詳しく言及しませんが、高校までに留学英語以外のドイツ語やフランス語、中国語のいずれかを学んだ人は別の扱いを受けることになります。



必修の初修外国語

東大では、1つの外国語を理系ならば1年間、文一・文二ならば1年半、文三ならば2年間、初修外国語として履修しなければなりません。下で触れるように他にも言語の授業を受けることができますが、そちらに対してこちらの必修の初修外国語のことを特に指して学生の間で「第二外国語」あるいは略して「二外」と言うことがあります。この記事では、以下、この必修の初修外国語のことを指して「第二外国語」と言うことにします。

第二外国語は前期教養学部でのクラス分けの基準にもなります。科類と第二外国語によって分けられるクラスは履修できる授業や出会う友人を左右するため、その点でも第二外国語の選択はその後の大学生活を変えるものと言えるのかもしれません。

第二外国語としてどの言語を履修するかについては入学手続き時に提出する書類で希望を申請することになっており、この希望をもとに第二外国語として履修する1ヶ国語を東大から指定されます。文科、理科ともに次の7ヶ国語の中から選択します。

ちなみに、入学者全員のうち各言語の選択人数の割合(2013年度)は、スペイン語が27%、中国語が23%、ドイツ語が22%、フランス語が19%、ロシア語が4%、イタリア語が3%、韓国朝鮮語が2%でした。

第二外国語紹介

カリキュラム

第二外国語の授業として、1年生の間に理系は「一列」「二列」の週2コマ、文系は「一列」「二列」「演習」の週3コマを履修し、2年生の夏学期では文系のみ「二列」の週1コマ、2年生の冬学期では文三のみ「二列」の週1コマを履修します。

一列と二列は別々の教員が担当することが多いですが、内容については特に区別なく授業が行われる場合と両者で内容を変えて授業が行われる場合があり、後者では例えば「一列では文法、二列では読解」といった形がとられます。このような方針は言語ごとあるいは教員ごとに異なっているようです。

一方、演習では会話練習を中心とした実践的な授業が展開されます。ネイティヴスピーカーの教員が担当になることが多いです。

教科書はそれぞれの語学部会や担当教員らが作成した独自のものを使用するのが一般的です。語学部会というのは言語ごとに設置されている教員の組織であり、初修外国語を含む語学の授業全体の統括や、教科書の作成、映像や音楽といった補助教材の公開、質問回答など学生のサポートを行います。

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TLP(トライリンガル・プログラム)

トライリンガル・プログラム(TLP)は、前期課程において日本語と英語だけでなく第二外国語をも自在に操ることができる人材を育成することを目的として2013年に開始されたプログラムです。現在(2014年度)選べる第二外国語は中国語のみで、将来的に他の外国語によるTLPが実施されるかどうかは未定です。

ただし、誰でもTLPを履修できるわけではありません。履修可能者は入試における英語の成績が優秀だった学生に限られ、その目安は上位1割程度とされています。また、入学後も教養英語(英語一列)でのG1クラス(※)に相当する英語力を保つことが求められます。TLPは、入学時に第二外国語を選択するときに「初修TLP中国語」を選択することで履修できます。

TLPを履修した学生は文一・二、文三、理一、理二・三からそれぞれ1つのクラスに集められます。これらのTLPクラスでは必修の初修外国語(中国語一列・中国語二列・中国語演習)においてTLP履修生用のレベルが高い講義が行なわれるほか、TLP修了のためには総合科目B「国際コミュニケーション」の中からTLP用に開講された「中国語初級」や「中国語中級」を1年生で8単位・2年生で4単位履修する必要があります。

TLPを修了した場合、特典として修了証がもらえます。また、2年の夏季休暇には主題科目扱いで、中国の大学でのサマースクールに参加することができます。

(※)G1クラス…… 教養英語(英語一列)では、学生はG1、G2、G3の3つのレベルに振り分けられ、それぞれのクラスに分かれて授業が行なわれます。振り分けは1学期は入試の英語の成績、2学期は1学期の英語の成績によって行なわれます。G1クラスは最もレベルが高いクラスで、上位1割程度の学生が所属します。ちなみに、G1クラスの授業は全て英語で行なわれます。


総合科目の外国語

第二外国語とは別に、自由に選択して履修できる語学の授業も多数存在します。各言語に対して初学者向けの授業や既修者向けの授業、会話に重点を置いた授業や作文に重点を置いた授業など、いくつかのコースがあります。

このような授業は総合科目という分類の中で開講されており、選べる言語は次の通りです(2013年度)。

外国語の授業には、他に古典語としてラテン語、ギリシア語、サンスクリット語もあります。

なお、総合科目の外国語の授業には1学期完結のものと通年(2学期で完結)のものがあるので、履修の際には注意して確認してください。また、古典語は基本的に通年で開講されます。


様々な外国語を学ぶということは、単に新しいコミュニケーションツールを得るということではありません。日本語と全く違う文字や文法事項を知ることを通して、その言語のもつ歴史や世界観、あるいはその言語圏の文化に触れることも、外国語学習の大きな目的の一つです。

第二外国語は履修するコマ数も多く、勉強に費やす時間も長いため、新たな外国語にチャレンジする第一歩としてじっくり選んでみてください。

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掲載日:14-05-28
担当:平山いずみ
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鈴木僚太
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