平成25年度入学式

入学式

東京大学の創立記念日でもある4月12日に、日本武道館で2013年度入学式が行われました。やや肌寒いものの天気はよく、入学式日和です。今年の桜は開花が早かったためソメイヨシノは葉桜になってしまいましたが、美しい八重桜やツツジが新入生やその親御さんを迎えました。


入学式が始まると、会場は新入生席やその保護者で徐々に埋まっていきます。応援部のデモンストレーションやオーケストラの演奏があり、会場の雰囲気が次第に盛り上がりを見せます。

入場

10時20分。東京大学音楽部管弦楽団によるワーグナー作曲の「ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲」が始まると「おおー!」というどよめきが起こりました。それから、壇上列席者の登壇が始まりました。アカデミックガウンに身を包んだ総長、学部長、研究科長、理事の方々が、新入生たちの間を歩み、全員が壇上に上がると、広い会場全体が厳かな雰囲気に包まれました。


開会の言葉のあと、管弦楽団の伴奏で、コールアカデミーとコーロ・レティツィアによる合唱「大空と」がありました。

総長

合唱が終わると、濱田総長による式辞です。初めに総長は主に「学ぶ」ことの重要性を説かれました。総長の「大学にいる間に死ぬ物狂いで学んでほしい」というメッセージは、ともすれば受験勉強が終わって気がゆるみがちになるであろう新入生の心に刺さるものであり、もしかしたら親御さんの願いかもしれません。

そして、濱田総長は歴代の総長の言葉を引いてお話しくださいました。私たちは受験勉強で効率よく学ぶことをよしとしてきましたが、歴代の総長は、大学の中で道草や思考錯誤、一見無駄があると思えるような時間の重要性を語っていることを知りました。

最後に、総長は東京大学の強さだけではなく弱さについても語られました。海外に出る学生の数や海外の学生の受け入れが他国のトップの大学よりも劣っているという国際化の遅れ、首都圏学生の割合の高さ、女子学生の割合の低さに代表される多様性の弱さです。弱さや限界をあえて新入生に示すことで、それを学生が超えることを期待する総長の誠実さを感じました。

教養学部長

続いて石井洋二郎教養学部長による式辞です。石井学部長は、まず大学での勉強が高校までの勉強とは本質的に異なるものだということを仰りました。高校での、限られた時間の範囲内でより多くの「正解」を探し当てる勉強から、大学では自分で「問い」を発見し、筋道を立てて思考する勉強に変化させる必要があるということでした。

次に「教養」という言葉の持つ意味について話されました。様々な知見を有機的に関連付けていつでも動員できるようになって初めて知識が真の教養になり、問いの発見が可能になるのだと述べられました。だから「教養課程」とは2年間で完了するものではなく、不断に継続されなければならない営みだということでした。

更に心身の健康について、高校までとは全く異なる環境のなかで慣れない雰囲気に戸惑っても自分一人で問題を抱え込まずに、気軽に相談するようにとアドバイスをされました。具体的なことでは、飲酒についてルールと節度を守るようにと注意を促されました。

黒川先生

次に、最近では福島原子力発電所事故調査委員会委員長として活躍されている黒川清名誉教授による祝辞です。 東大を卒業してから米国の大学で医師として教育と診療、研究をしてきた経験から日本社会の良いところも悪いところもよく見えるようになったそうです。

グローバル社会では異質で異端な人間が大きな価値を持つ一方で、その多彩さから衝突が起こりやすくなっているということでした。そのような衝突を防ぐためにも、学部学生のうちに多様な世界への理解を深めることが重要だと述べられました。しかし、東大の弱さは教員も学生も多様性に欠けている点にあると指摘されました。

アメリカの有名大学の授業に無料で参加できる"MOOC"(Massive Open Online Courses)のように、大学の授業が国境を超えて開かれるようになり、自分の可能性を更に広げることもできるということでした。そのような世界でのユニークな自分を見つけるために、休学して海外に出てみることを勧められていました。

新入生総代

入学生総代の宣誓は理科三類の垣脇宏俊君です。2年間の前期教養課程で幅広く学び、後期で難解な問題に立ち向かうたくましさを身につけたいという意欲、多様な人びとと交流をして得るコミュニケーション力のたくましさの必要性、そして、仲間、上級生、指導してくれる教員、保護者の支えに対する感謝を述べ、夢や目標を持って邁進していきたいと宣誓しました。


最後に管弦楽団の伴奏で、コールアカデミーとコーロ・レティツィアによる「ただ一つ」の合唱、応援部によるエールがあり、壇上列席者が退出しました。4月が始まり、手続きやガイダンスなどで入学生はあわただしく日々を過ごしていたでしょう。そのような中行なわれた入学式に参加することによって、新入生は東大生になったことを実感したに違いありません。

入学式の模様 入学式の模様

入学式の模様 入学式の模様

入学式の模様 入学式の模様


入学式ツツジ

式典後の新入生の声を紹介します。

― 入学式はどうでしたか?

―もう授業が始まりましたが、大学の授業はどうですか?

―これからの意気込みを一言


新入生のご家族の方々にも聞きました。

―お子さんの晴れ姿をご覧になってどうでしたか?


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掲載日:13-04-20
担当:久保京子
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立花悠斗
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