編集後記

最後の夏休み?

9月も半分を過ぎ、長すぎる夏休みもいよいよ終盤となりました。
大学三年ともなると、就活を始める人・インターンをする人・試験や院試の勉強に励む人・海外旅行する人……などなど、その過ごし方も一年二年の頃とは違う人が多いようです。

僕はというと、今までの長期休暇と変わらず、バイトをしてそのお金で旅行に明け暮れております。
これからの長期休暇は勉強に励むんだと自分に言い聞かせ、最後のチャンスとばかりに好き勝手ふらふらと。
この三年間の長期休暇に旅行ばかりしていた結果、訪れた都道府県の数は40を超えそうです。

何のために旅行をするのかという話ですが、僕の場合、
・有名観光地
・温泉
・郷土料理
がメインになっていると最近気が付きました。
その中でも特に寺社仏閣を見るのが好きなようで、一昨年には四国八十八ヶ所を(レンタカーで)巡るなんてこともしました。

けれども僕は特にどの宗教を信仰しているわけでもありません。
ではなぜ心惹かれてしまうのか、少し考えてみました。

ひとつに、(特に神社の)雰囲気が好きだということがあります。
たとえ町中にあっても、境内に入ると周りの音がいつの間にか聞こえなくなり、心が安らぎます。
木のさざめき、虫の鳴き声、足元の砂利の音、そういう自然の音に包まれる気がします。
京都の八坂神社はその印象が強いですね。

次に、それぞれの違いや特徴を見る・見つける楽しみがあります。
基本的な構造は共通しているのですが、彫刻が細緻だったり、配置が独特だったり、摂社があったりします。
個人的にはおみくじの種類も気になるところです。
この点で言うと、京都の伏見稲荷大社はとても面白いです。

最後に、お参りする、という行為に意味があると思っています。
こんなことを言うのも罰当たりですが、僕は特に神様の存在を信じているわけではありません。
それでも、二礼二拍手一礼をしてお願いごとをします。
お願いごとをするためにはもちろん自分の願望を明確にしなければならず、そのためには自分と向き合う必要があります。
この自分とまっすぐ向き合う時間を求めているのかもしれないと最近思うようになりました。
高校時代は通学の電車の中でそういうことをすることもあったのですが、今では通学時間に「スキマ時間」というレッテルを貼り、スマホで有意義に消費してしまっていたようですね。


とまあとりとめのない簡単なものですが、今回はこれで。
なにせ今は東北旅行中。
名だたる文豪の地を旅行しながら文章を書いていると、身も縮こまる思いです。

これから年に二回のUT-Life合宿に行ってまいります。
雲行きが怪しいですが、果たしてどうなることやら。
次回の編集後記をお待ちください(?)

パーマリンク | 09月16日 12:38 by
外山翔平

夏に感じるもの。風鈴,氷カラン,プロペラ。

 大学3年生の夏休みを指して「人生最後の夏休み」と呼ぶことがある。4年になれば卒論や院試に追われ,就職すれば夏休みは大学に比べては線と点のようなもの……院進すれば研究室に入り浸る。どこからを「休み」とするかは置いておくとして,自由に過ごせる「夏」はいつの間にか私の中で22回目を数え,今年を最後にそのカウントをストップしてしまうらしい。

 毎年のことだが,夏休みは私にとって映画と読書に終始される。自宅から徒歩15分で通える映画館に足繁く金を撒きに行き,ドリンクすら買わずにクーラーの冷気を浴びながら鑑賞し,帰る。毎週ある曜日になると2D映画に限り1,000円で鑑賞可能。夏の夜街灯にたかる蛾のように,安さと面白そうな煽り文に吸い込まれていくのは何故か心が逸る(そういえばレイトショーも割安である)。おかげでまだ3D映画というものを観たことがなく,『パシフィック・リム』はその絶好の機会だったのだが,生憎とそれに気付いたのはまさにこれを2D鑑賞している最中であった。映画を量より質で鑑賞する領域に,早く達したい。

 映画と言えば『風立ちぬ』は賛否両論らしいが話題だ。主人公・堀越二郎氏は1927年に東大航空学科を卒業した先輩であるが,先日ふとした機会に氏の卒業論文原本を見る機会があった。普段は総合図書館に眠っているそうで,いつかじっくりと見てみたい。

 『風立ちぬ』に限らず何かと話題にノボル「零戦」だが,この8月は映画の後押しもあり生の機体を拝む機会があった。8月いっぱい所沢の航空発祥記念館で開催されていた特別展「日本の航空技術100年展」にて,「自機オリジナルのエンジンで飛行可能な」世界唯一の零戦機が来日(WW2当時に米軍に無傷で鹵獲され,そのまま現在は米国プレーンズ・オブ・フェイム航空博物館が所蔵している)し,私も何とか31日に見に行くことができた。この日はひじょうにあつく,情けないことに熱中症になりかけたのだがそれはまた別の話。

零式艦上戦闘機52型61-120

零式艦上戦闘機52型61-120_プロペラ

 流麗なフォルム。あまり浮かぶ言葉がない。しかし「ひじょうにかっこいい」。

 家の本棚を漁っていると,堀辰雄の『風立ちぬ』が見つかった。今夏まで単身赴任をしていた父親は,家に帰ってくる度にあちこちから文庫本を蒐集し,読むことのないまま我が家の本棚に奉納するという癖がある。この悪癖はしっかりと私に遺伝してるがそれはまた別の機会に書くことにして,ついに2台目の本棚を買う運びとなったのだがそれもまた別の機会として,私はひとまずひと夏続くインターンシップの終わりを心待ちにしながら,拝借し積読の一番上に置いた『風立ちぬ』の原作と映画とのどちらを先に辿るべきか悩むことにする。

パーマリンク | 09月08日 18:54 by
小西達也

夢かうつつか

編集後記には初登場の鈴木僚太です。というのも、自分はこの4月からUT-Lifeに入った新顔なのです。といってももう半年近く経とうとしているわけですが。結構遠い所に住んでいたので、東京に引っ越してくるまでは東京に来たことは数回しかありませんでした。そしていざ東京に住んでみると、ある種の感動を覚えました。今回はそんな話をしたいと思います。

自分は電車で新宿や渋谷に行く機会が多いのですが、そもそも「新宿」「渋谷」という場所が現実のものとして自分の周りに存在しているこの感覚。得体の知れない巨大な何かが自分に迫っている。これは今までに無かった体験でした。東京という街と無縁だった自分は、「新宿」とか「渋谷」という地名などテレビのニュースの中だけ、実際に自分と干渉しあうことの無い、意識上というか、実感のない存在でした。それが今となっては身近な場所として自分の生活の中に浸透しているという事実。何しろ東京には有名な地名が多いわけですから、東京の地名というと、とてつもなく大きなイメージがあるわけです。さまざまな人でごった返している。日本の中心。だから、何かのイベントが行われるときも東京で行われることが多い。行きたいと思ったイベントが、東京で開催されるので行けなかったこともある。それが今は手の届くものとして自分の周りに実際に存在している。特別な場所に自分はいる。

こう書いてみると、こう感じるのは自分が田舎者だからではないかという気がしてきました。しかしそれほどまでに、自分が東京に今住んでいるという事実はとんでもなく格別な自体なのです。この前実家に帰省しました。昔の自分がいた場所。昔といってもせいぜい数ヶ月前なのですが、それを昔と感じるほど、東京にいるという事実がもつ威力は大きかった。実家では、以前と変わらぬ生活が自分を待っていました。東京とは無縁の場所。テレビのニュースに新宿だの渋谷だのが登場しても、自分が少し前まであそこにいたという実感がわきません。自分がいた場所と自分が今いる場所、まるで別世界です。同じこの世に同時に存在していることさえ疑わしく思えます。自分が東京に行く際に別の世界に移動してしまったかのような感じです。

自分にとってかつて東京というのは、空想上の世界のようなものでした。多くの企業の本社が東京にあっても、時の首相が東京に官邸を構えていても、現実味が無かったのです。そういう意味では、東京というのはまるで夢の世界。自分は今夢を見ているのでしょうか。

約20年前、『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』というアニメ映画がありました。主人公ののび太達が夢の中で戦って夢の世界を救う話です。この作品では、いちいち親などに起こされて現実に戻されるのが煩わしくなったのび太達は、ひみつ道具の機能を使って夢と現実を入れ替えます。そして結局映画のラストになってもどちらが現実でどちらが夢なのかはっきりしないまま映画が終わります。

自分も夢と現実を入れ替えてしまったのでしょうか。かつて夢の世界だった東京に自分はいる。しかし一人暮らしなので、家族の顔を見るという当たり前だった行為も今はたまにしかできない。自分はこの先どう生きていくのでしょうか。


自分がいるこの世界は何なのか。どちらが現実でどちらが夢なのか、分からなくなるときが



恐ろしい




夢かうつつか





分からなくなるときが

パーマリンク | 09月02日 03:01 by
鈴木僚太


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