'07 オープンキャンパス(本郷キャンパス)

 本郷キャンパスのオープンキャンパス当日の模様をリポートします。

オープンキャンパス

経済学部

場所: 経済学研究棟第一教室

 経済学部のオープンキャンパスは、経済学研究棟の第一教室で開催された。まず経済学部長の植田和男教授から経済学を学ぶことの意味が伝えられた。

経済学部

 次に、松井彰彦教授によるゲーム理論の基本を紹介する講義が行われた。ニュートン科学に反対した経験論のヒューム、そのヒュームを参考に相対性理論を立てたと言われているアインシュタインの考え方を講義し・・・と、ここまで聞いていると科学史の授業を彷彿とさせる展開であるが、そうした相対主義の考え方からゲーム理論が生まれたことを説明していた。本題であるゲーム理論の紹介として、「仲間はずれ問題」を検討。A、B、Cの三人が仲良しだが、Dだけは仲間はずれにされている。そうした中で、Dだけがもしテストでいい点数を取ればAたちは「Dは勉強しかしないからなあ」と言って、Dのことが嫌いだという経験を、理由づけて理論化してしまう。Dだけがもし悪い点数だったら、「Dは頭が悪いからな」と理由付けをして仲間はずれの度合いを強めていくという。このことで問題なのは、D自身も最終的には「僕はつまらない人間だからなあ」と理由づけてしまう点にあると語っていた。このように、見る人間によって人間関係の見え方が異なるというゲーム理論の相対性について説明がなされた。人間関係のやりとりを経済学部で学ぶ、という意外さには、講義をおとなしく聴いていた高校生たちも驚いていた様子であった。

経済学部

 二つ目の講義は、澤田康幸准教授による開発経済の入門講義。開発経済では貧困問題を解決することが課題となっており、まず貧困にあえいでいる人が世界でどのくらい分布しているのか、そして貧困はどうして発生するのかをHDI(人間開発指標)を用いて説明していた。HDIとは所得、教育水準、長寿で健康な生活の3つを、人間らしく生きる必須の項目としてあげた指標のことで、特に貧困は所得と関係が深いことが示されている。そこで、解決策の一つとして ODA(政府開発援助)があげられ、日本の発展途上国に対するODAの現状が説明された。講義を聴いた高校生の中には国連などの国際機関に興味のある人もおり、こうした話を聴けたことは貴重な経験であっただろう。


担当: 野島史暁 *

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