河童踊り

 今回は戦前から続いている伝統のある河童踊りについて、東京大学運動会水泳部競泳陣の稲垣匡人さんにお聞きしました。


河童踊り

―河童踊りとはどのようなものですか?

 水泳部員が河童に扮し、駒場キャンパス内を部歌の「さぎり」を歌いながら練り歩き、部踊を披露する伝統行事です。

―どのような経緯で河童踊りは始まったのですか?

 河童踊りの初演は第45回紀念祭、昭和5年2月1日、雪の降る日でした。昭和4年12月のある日、本郷三丁目の近くにあった「やぶそば」で水泳部の忘年会が開かれ、その席上で今度の紀念祭には河童節に踊りをつけてそれを皆でそろって踊ろうという話が出ました。振り付けは日本舞踊若柳流をもとにして、部員が師匠に、歌詞の意味、クロールやスタートなど種々の泳ぎの手振りを見せ完成しました。河童踊りは、爆発的好評を博して仮装行列の最優秀賞のカップを獲得しました。その後戦争や学制改革の困難を乗り越えて、現在まで唄い踊り継がれてきたのです。

河童踊り

―部室の隅に置いてある藁の束のようなものはなんですか?

 踊りのときに下半身に巻く腰みのです。男子部員は水着の上から、女子部員は短パンの上から腰みのを巻いて踊ります。上半身は、女子部員はTシャツを着て、男子部員は何も着ないで踊ります。時期的に若干寒いですが(笑)、河童踊りが生まれた当初は2月に行われたため、冬シャツの上下を緑に染めたものを着ていました。それが戦争直後、物資がない中再開された昭和22年の河童踊りの際に現在のような格好になったのです。

―河童踊りをやるにあたってなにか苦労したことはありますか?

 踊りに使う道具の作成に時間がかかることが苦労する点です。腰みのを作る際には、ヒラキカマス、という藁を編んだものを買ってきて、一本一本にばらしてから、外の殻を剥く「藁剥き」っていう作業をします。この藁剥きが非常に根気の要る作業で、10人がかりで12時間くらいかかります。また、身長2mほどの河童の張りぼてを作る際には、骨組みに使う竹を成形する工程において、火で炙りながら曲げたり、針金で地道に骨格を作って新聞紙を貼ったりする作業があり、1か月ほど時間がかかります。

―河童踊りの振り付けとかはどれくらい練習されていますか?

 上級生は1週間前に復習する程度です。1年生は初めてなので、1か月前から毎週土曜日に、水泳の練習後に2時間ほど練習します。平日も、昼休みや時間がある時には駒場の部室で2年生が1年生に教えます。初めての人にとっては、河童踊りは振りが独特で覚えにくいので練習が必要です。

河童踊り

―河童踊りを見るにあたってポイントはありますか?

 河童踊りは張りぼてを中心にして二重の輪になって踊ります。振りの中に全員で張りぼてを蹴るという箇所があり、そこがダイナミックで(!?)盛り上がるので見所として挙げられると思います。

今年はプール誕生以来70年の歴史を振り返り、24日の最終日にプールで写真展示を開催します。また、OBの方々と一緒に懇親会を行う予定です。

―最後に何かメッセージをお願いします。

 東大水泳部の伝統行事で駒場祭の名物です。是非見に来て下さい。期待は裏切らないと思います。


 駒場祭の歴史とともに歩んできた河童踊りを是非とも見に行ってみてはいかがでしょうか。

 時間:24日(月) 14:00〜
 場所:構内各所及びプール

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掲載日:08-11-21
担当:牧祥子
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