'08 オープンキャンパス(駒場キャンパス)

 教養学部や理学部数学科などがある駒場キャンパスのオープンキャンパス当日の模様をリポートします。

オープンキャンパス

模擬講義「岩倉使節のアメリカ体験」キャンベル先生

場所: 1323教室

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 超域文化科学専攻のロバート・キャンベル教授は、明治時代初めに欧米に派遣された岩倉使節団が残した記録文を主な題材として模擬講義を行った。

 まず先生は、自らの日本文学研究の歩みについて語った。ハーバード大で博士号を取得した後に日本に移り、文学の枠にとどまらない多彩な資料に基づいて江戸時代から明治時代にかけての日本の姿を追究するその姿は、一研究者としての姿勢を高校生達に示しているようであった。

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 そして、講義の本題に移る。アメリカは南北戦争終結後、急速な経済復興を遂げ、大陸横断鉄道の全線開通も相まってさらなる発展の道を歩みだしていた。その頃、明治維新を迎えた日本では、アメリカ人宣教師のフルベッキが欧米への使節団の派遣を建議していた。岩倉具視を大使として結成された使節団は、不平等条約の改正を第一の目的としながらも、フルベッキの指針により、西洋文明を積極的に視察・学習してそれを記録し、その成果を広く国民に還元することを求められたのであった。提示された資料を読んでみると、使節団がアメリカで見聞きしたことを実に詳しく記録していたこと、また彼らに対してアメリカ人が温かい眼差しを向けていたことが分かった。

 漢文訓読体で書かれた記録文や英字新聞といった資料を前に、高校生達は少し戸惑ったことだろう。しかし、いわゆる文学のイメージとは一味違う文学、歴史の教科書からは見えてこない歴史の話に、熱心に耳を傾けているようであった。


担当: 渡邉洋平 *

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