二十歳の君へ

駒場生なら一度は銀杏並木に設けられた落書き用の立て看板を見たことがあるだろう。実はあの看板は駒場祭の企画の一つである。その立て看板を立てることを企画、実行した立花ゼミの駒場祭での企画内容やそのねらいについて、ゼミ長の内藤拓真さんにお話を伺った。


――「二十歳の君へ」という企画はどのような企画ですか?

この「二十歳の君へ」という企画は「壁」「web壁」「二十歳の君への宿題」「プリクラ」「立花先生の講演会」の5つからなります。

――それではまず1つ目の「壁」という企画の内容を教えて下さい。

この企画は、壁と言っても、立て看板を6枚ぐらい並べた代物なのですが、これに駒場キャンパスの落書きを集めたり、直接これに落書きしたりしてもらう企画です。

この企画をしようと思った理由は二十歳前後の僕らにとって、僕らを映し出しているものが何かなって考えたときに、その1つが落書きだと思ったからです。駒場にある落書きを集めてきてそれを貼って集積して楽しんでもらう、そしてそこに「駒場生の日常」が現れるんじゃないかと思うんです。落書きには品位に欠ける言葉もあれば、「眠い」とか「もう疲れた」とかそういう叫びもあって、単純に見ていて面白いです。

――続いて2つ目のweb壁とはどんな企画なのでしょうか?

この企画は1つ目の企画の「壁」の様子を毎日写真に撮って、ホームページにアップして、その変化を楽しめるようにする企画です。僕たちがやっている見聞伝というホームページに一画設けてやっています。また逆にwebからも落書きできるようにしたいのですが、技術が追いつかなくてまだできていません。web 壁のホームページに、学生が書いているブログもリンクしているので、コラムとして一緒に楽しんでいただければと考えています。

――3つ目の「二十歳の君への宿題」はどういったことをする企画ですか?

この企画はその名の通り、元二十歳の大人の方から、二十歳のうちにやっておくべきことを募集して、それを集めて冊子にして、駒場祭当日に配るという企画です。二十歳を過ぎた人たちには、自分の二十歳の頃を振り返ると、これをやっておけば良かったという後悔や、逆にこれをやっておいて良かったということがあると思います。具体的には「ピアスをあけとけ」というものから「この本を読め」「旅をしろ」というものまで、様々な年代の方々から沢山集めています。そして、この冊子を見て、行動指針にしてもらえたら良いと思います。二十歳の頃って何をしたら良いとか分からないし、それ以前にそんな長いスパンで自分の人生考えないじゃないですか。それでこの冊子をぱらぱらめくってもらってそういうことを考えるきっかけになったら良いと思います。

――4つ目のプリクラはこれだけ異色な気がするのですが?

この企画は勿論ただ単に遊んで楽しんでもらって全く問題ないわけですけど、先程述べた「壁」とのつながりも意識しています。どういうことかというと、プリクラを撮った後にプリクラに落書きしますよね。そのプリクラへの落書きと、「壁」への落書きのつながりを意識した企画です。現代の落書きというか、若い人たちを映す鏡というかそういうものを撮っていってもらって、壁に一枚貼っていってもらえたらなっていう企画です。決して儲かる企画ではないのですが、金銭的なものよりも楽しんでもらうことに重きをおこうと思っています。

やろうと思った理由は、学園祭にプリクラってあまりないじゃないですか。単純に導入したら面白いと思ったんですよね。13号館はステージが近いから、ステージからおりてきてそのままの舞台衣装で撮ってもらうとか、模擬店のお揃いの格好で撮るとか、駒場祭ならではのプリクラを撮っていってほしいわけです。また、駒場祭には高校生や外部の人も沢山来ます。そういう人たちが「東大来たよ」って撮っていってもらうのも良いと思います。だからユータス君の人形を置いたり、プレートも用意したりして東大らしさを出したいと思います。この企画は一押しですね。

――5つ目の「立花隆先生の講演会」について教えて下さい。

まず、今web上で「二十歳の悩み」というのを募集しています。僕らにも高尚なことから些末なことまで様々な悩みがあるじゃないですか。今日何食べようとか、髪は染めた方が良いのかとか、積極的になりたいとか。それに直接立花先生が答えるトークショー的な場面もあります。言ってみれば「立花隆のお悩み相談」ですかね(笑)。会場からも悩みを募って、ワイワイできたら面白いと思っています。「彼女できないんですけど、どうしたら良いですか?」という悩みに立花先生が「そんなのはねぇ……」と答えるみたいな一幕があっても良いと思うんですよ。

そして本筋である立花先生の講演では、立花先生に二十歳のうちには何をしたら良いのか、そもそも二十歳とはどういう時期なのか、どういうモチベーションで過ごしたら良いのかをご自分の経験もふまえて話していただこうかと思っています。二十歳のうちに何をやったら正解なのかっていうのはないと思うんですよ。逆に何をやったら間違いっていうのもなかなか難しいと思います。でも何も考えないで過ごしているとアッという間に過ぎちゃうので、人生という長いスパンの中でどう生きるかを意識して過ごしていくきっかけになったらと思ってます。

――この企画をやろうと思ったきっかけは何ですか?

最初は去年もやったから、今年も何かやろうって言うところからスタートして、じゃあ何が良いのかと考えてこれに至りました。でも今では二十歳、二十歳って言いながら自分たちで作っていく中で、作っている側も「じゃあ、俺の二十歳って何なんだ?」みたいに悩み始めています。そして、駒場祭っていろいろな講演会があるじゃないですか。環境や政治、国際問題など。でも二十歳をどう生きるかは、みんな、特に僕たち駒場生が共通に持っている問題だと思うんです。だから学生みんなに訴えるような講演にしたいという思いからもこの企画にしました。

――この企画を進めていく上での苦労は何かありましたか?

ホームページや冊子を作っている人は大変です。ホームページを作っている人たちが不眠不休で働いてくれているおかげで、投稿フォームまでできて、しっかりしたホームページができているわけだし、徹夜パソコンのキーを叩く人がいるから締め切りに間に合って印刷会社に提出できるわけですから。大変ですけれど、これが「俺達の二十歳のころ」ということで楽しくやらせてもらってますし、充実感もあります。

――最後にこの企画のPRをお願いします。

まず、プリクラを撮りに来て下さい(笑)。

真面目に言うと、この企画の対象は大学生から高校生だと思っています。何らかの形で僕らの企画に触れてもらって、人生の中での今をどうデザインするか、二十歳前後のいまをどう生きるかを考えて欲しいと思っています。確かに何年後、何十年後に自分の二十歳を振り返ってみて、絶対後悔はすると思います。だから何もしない、ではなく、それでも今をエネルギッシュに生きる、その糧にしてもらえたらと思っています。ぜひ来て下さい。


日時(講演会):22日(日)15:30〜17:30
場所:13号館 1313教室
リンク:駒場祭企画「二十歳(はたち)の君へ」

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掲載日:09-11-18
担当:稲森貴一
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