'10 オープンキャンパス(本郷キャンパス)

 本郷キャンパスのオープンキャンパス当日の模様をリポートします。

オープンキャンパス

文学部

場所: 法文二号館

 文学部のオープンキャンパスは、午前中の学生によるディスカッションと、午後の2つの模擬講義の3部構成で行われ、午前中のディスカッションには約200人が集まりました。

 はじめに、文学部長の小松久男教授からのあいさつがあり、今日は文学部の講堂が若い人で埋まる1年に1回の「ハレの日」であると述べ、多くの高校生が集まったことへの喜びを表し、文学部の良さを満喫してほしい、と述べました。

 続いて木下直之教授が、「文学部」が扱う領域は狭い意味で言う文学ではなく、いわば人間を学ぶ、という文学部の広さを語りました。また、今年の春に完成した三友館に触れ、文学部には良い環境があるということを紹介しました。

 次に、現代文芸論・美術史学・社会学を専攻している大学院生3人が、それぞれの研究している内容を、高校生に分かりやすく紹介しました。

 現代文芸論・ロシア語ロシア文学の修士2年の院生は、ドストエフスキーを取り上げ、彼の作品がシベリア流刑を境に前期と後期に分けられ、前期の作品は後期のような暗い出だしではなく明るい出だしになっている、ということをロシア語の原文も音読で紹介しながら説明しました。そして、ユートピア社会主義と社会革命主義のはざまで揺れた社会状況を考慮に入れて文学を読みなおすことによって見えるものについて語りました。

オープンキャンパス

 美術史学・日本美術史の修士2年の院生は、時代がそれぞれ100年ほど違う、俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一の3枚の風神雷神図を比較したうえで、江戸時代後期の鈴木其一の風神雷神図には、「琳派」には見られない工夫があるということを指摘しました。その際、「琳派」という概念は海外から逆輸入された概念であることなど、日本美術史は日本だけで完結しないことにも触れました。

 「スポーツと地域」をテーマに研究している社会学の博士2年の学生は、さまざまな問いを設定することが出来るという社会学の特徴に触れ、今回は「さいたまスタジアムはなぜできたのか」という問いに対して、公共事業、経済効果といった観点から分析したうえで、さいたまスタジアムの建設には偶然といった要素も絡んでいるという点で社会の複雑さが表れている、ということを説明していました。

 最後に、先ほど発表した3人の学生による座談会が行われました。これは文学部のオープンキャンパスで初めての試みだそうです。3人は「大学に入る前の時は何を考えていたか」といった高校生に興味がある質問に答えていて、それぞれ「大学に入って世界が広がった」や「社会に出ていくいろんな道がある」といったことを再認識したようでした。


担当: 小長谷貴志 *

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