'10 オープンキャンパス(本郷キャンパス)

 本郷キャンパスのオープンキャンパス当日の模様をリポートします。

オープンキャンパス

医学部

場所: 医学部本館

オープンキャンパス

 医学部の学部紹介は、医学部本館での模擬講義が中心でした。そのうち私が参加したのは、東京大学大学院医学系研究科細胞分子薬理学教室の飯野正光教授による「細胞とカルシウムと医学」という講義です。この講義では、悪性高熱症という、手術中に麻酔薬投与によって高熱が発生する病気と、CICR機構(細胞内のカルシウム放出機構)との関連性を明らかにした医学の発見の経過が語られました。飯野教授によると、この発見は、いくつもの医学研究が連鎖して成し遂げられたものだそうです。まず、悪性高熱症患者の研究、これによって悪性高熱症という症状が存在することが明らかになりました。次に、悪性高熱症の症状の研究、これによって悪性高熱症患者がCICR機構に異常を抱えており、細胞内のカルシウム濃度を上昇させやすいことが明らかになりました。そして、悪性高熱症の研究とは直接関わらないところで、カフェインがCICR機構を促進することが明らかになりました。最終的に、麻酔に含まれるハロタンという成分がカフェインと同じようにCICR機構を促進することが発見され、悪性高熱症は麻酔によるカルシウム異常増進が原因であったという発見につながったのです。

 こうした医学上の発見に関連して、飯野教授はカルシウム指示薬の効果を参加者に実験してもらうなど、オープンキャンパスの参加者に医学に触れてもらえるように趣向を凝らしていました。最後に、飯野教授は、「学問というのは世界で誰も知らないことを最初に知ることである」と述べ、東京大学医学部に入学する学生には世界のトップで活躍するような人材になってほしいと、未来の東京大学医学部生への期待を語りました。

 模擬講義が終わると、医学部図書館の見学をすることができ、『解体新書』など貴重書の閲覧ができました。


担当: 山内雄太 *

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