'10 オープンキャンパス(駒場キャンパス)

オープンキャンパス

 教養学部や理学部数学科などがある駒場キャンパスのオープンキャンパス当日の模様をリポートします。


模擬講義『人間の言語を脳から見る』酒井邦嘉先生

場所: 524教室

 言語の脳科学を研究している、大学院総合文化研究科の酒井邦嘉准教授による模擬講義が行われ、約100人が集まりました。  酒井准教授ははじめににダーウィンの「人間は話すという本能的傾向がある」という言葉を引用し、言語はとても身近な研究材料であること、しかしそうであるがゆえに言語の特性やメカニズムが分かりにくくなっている、とも述べました。

オープンキャンパス

 次に、現在はfMRI(機能的核磁気共鳴映像法)などの脳機能を測定する先端技術が発達し、言語をつかさどる機能は左脳にあり、文法・単語・音韻・文章理解をつかさどる部分は独立に脳の中に存在している、ということを脳科学は明らかにしてきた、という脳科学の成果を紹介しました。  そして、最近広告などでよく言われている「右脳を鍛える」「脳の活性化」といった、少し誤解されている事柄について、fMRIを使った解析結果の図を示しながら、脳がよく働いている時は脳が活性化しているのではなく、脳が活動を節約している時だということにも言及して、脳科学には分かっていないこともまだ多いが、リテラシーも身につけてほしいとも話しました。

 最後は言語の問題にも触れ、自然言語は赤ちゃんが獲得出来るものでもあるが、人間はいまだに赤ちゃんが獲得できるような人工言語を作るには至っておらず、人間は自然言語の仕組みを理解できていない、ということを述べて、単語・音声・文法が織りなす言語の不思議さについて、講義の受講者は考えていました。


担当: 小長谷貴志 *

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