特別フォーラム

ホームカミングデイのメインイベントである、特別フォーラム「世界で学ぶ、働く、生きる」が安田講堂で行われました。この企画はメインイベントにふさわしく濱田総長と赤門学友会代表の挨拶に始まりました。

特別フォーラム

このあとイエール大学教授の浜田宏一さんの基調講演がありました。基調講演を行った浜田教授は自身の体験を織り交ぜながら国際化と学問について述べられました。具体的には、1つの分野だけを学ぶのではなく、専門としていない分野についても関心を払うことが大切であるということや、コミュニケーションにおいてはもちろん語学力も重要だが内容が優れているほうがより相手に伝わりやすいといったことはとても印象に残りました。その他にも、国際化では発信する能力が必要であることや国際化が学生や日本経済にもたらす利益のこと、そして国際化を妨げているものについて話しておられました。

特別フォーラム

基調講演に続いて国際社会と日本をテーマにしたパネルディスカッションが行われました。パネルディスカッションのゲストは、世界エイズ・結核・マラリア対策基金テクニカルオフィサーの赤地葉子さん、ヒューマン・ライツ・ウオッチ日本代表の土井香苗さん、JAXA宇宙飛行士の野口聡一さん、ボストン・コンサルティング・グループ日本代表の水越豊さんでした。それぞれのパネリストの発言の内容は以下のようなものでした。

赤地さん:国際化によって従来の枠組みにとらわれにくくなるので、自分の好きなことを見つけて追究してほしい。また日本は世界で他国への援助など様々なことをやっているのに、それに相当するような態度をとっていない。だから日本はやったことに相当する態度をとってよいと思う。

土井さん:日本は国際政治の世界で国際経済においてと同様に取り組んで良いと思う。例えば、日本は金銭的な援助をたくさんしているが、人権やセキュリティにおいてでも、もっと活動していくべきだ。 日本は基本的に紛争などが無い「良い国」だが、他国が「良い国」になるためにリーダーシップを発揮しなければならない。このことにはクリエイティビティが必要である。また教育機関には、学生がやりたいことをすることができるような環境をつくってほしい。

野口さん:これからの日本人は自分から積極的に発信をしていかなければならない。争いを避けるという日本人の特徴は良いところであると同時に悪いところでもある。何故なら、世界では議論を盛んに交わした上で調和するほうが多いからだ。日本人は議論になると必要以上に妥協してしまうが、それはよくない。国際化した社会の中では、議論をしないでいるとメンバーとしてみなされなくなる。だからルールをつくる機会に積極的に参加していくべきだ。これからの日本人はクリエイティビティを獲得して、それを発揮できるということを強みにしていかなければならないと思う。国際化で必要とされる、リーダーシップ・クリエイティビティ・コミュニケーションは実際に使わないと身につかない能力だから、実践して獲得するしかない。また、日本人は英語を勉強しかしていないが、英語で話せることよりも内容のほうが遥かに重要である。内容とは、自分の意見を持ち、物事を構造化して話すことである。

水越さん:日本のビジネスマンは日本の経済力と表裏一体で、日本経済が良いから相手にしてもらっていた節がある。しかしこれからは、自分の意見を積極的に発信する外国人を相手にしていかなければならない。そのために正解が無い問題、または問題の設定自体が重要な問題に答えていかなければならない。またビジネスなどでは自分から提案をしていくべきであり、そうしなければ自分に有利に事を運べない。日本の企業は「鎖国」状態で外部から日本市場に進出されないかわりに、日本の企業が外部に出て行くことも難しくなっている。このことは外に出て行かなければならないときに障害となるため、この状態を脱しなければならない。また、この「鎖国」状態からの脱却は、国ではなく企業によってなされるべきだ。

感想

この特別フォーラムは2時間30分の長丁場だったのですが、浜田宏一教授やパネリストの方々のお話が大変興味深く、時間がとても短く感じられました。あまり好ましくない世界を見ることが嫌で世界から目をそらしていた私としては、このフォーラムのおかげでもっと世界に目を向けようと思えたことがよかったです。

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掲載日:11-11-17
担当:廣瀬翔太
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