生産技術研究所講演会

生産技術研究所講演会

工学部2号館では、東京大学生産技術研究所主催の講演会「― 震災から6ヶ月を経て ―」が行われていました。4人の教授が交代で40分ずつの講演を行うという内容でしたが、そのうち2つの講演の模様をご紹介します。

1つ目は、須田義大教授(先進モビリティ研究センター長)による「日本復興と防災ITSの取り組み」と題する講演です。ITS(Intelligent Transport Systems)とは先進モビリティのことで、その活用事例が数多く紹介されました。例えば、周りを360度撮影できるカメラ(全方位カメラ)と高精度GPSを搭載した車で、地震発生後の早い時期に青森県から福島県までの海岸沿いを走って津波被害の実状を記録したり、GPS搭載車両の走行軌跡をもとに道路の開通情報を調べてそれを一般車に提供したり、といった具合です。また、鉄道・航空・港湾といった道路以外の交通についても、震災に関する、知られざるエピソードがいくつも紹介されました。例えば、「死傷者を一人も出さなかった」新幹線が実は脱線していたということ、ご存知でしたか?(脱線していたのは試運転中の列車だったため、あまり注目されていないとのことです。)

生産技術研究所講演会

次に、目黒公郎教授(都市基盤安全工学国際研究センター長)による「東日本大震災を踏まえた首都圏の地震防災対策のあり方」なる講演が行われました。

被災地復興には継続的・総合的な支援が必要である ― 当たり前のことを言っているように聞こえるかもしれませんが、その意味するところは非常に広いのです。法制度からマスコミの報道、風評被害、復興のあり方に至るまで、目黒先生は多くの観点から考察を加えていらっしゃいました。

東日本大震災に関する解説で40分が終わってしまい、本題の首都圏防災についてはほとんど言及されませんでしたが、それでもなお大変強く印象に残る内容でした。司会を務めていらっしゃる先生からも「世の中に広く情報発信をして行って下さい」というコメントがあり、会場は大いに盛り上がりました。

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掲載日:11-11-17
担当:美世一守
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