'11 オープンキャンパス

オープンキャンパス総合受付待ちの行列(安田講堂前)

12月23日、本郷キャンパスで、東日本大震災に伴う夏季の節電の影響で延期されていた「高校生のための東京大学オープンキャンパス2011」が開催されました。当日は寒い中、多くの高校生達が各学部や附属研究所などが主催する企画に参加していました。UT-Lifeでは、このオープンキャンパス当日の様子をリポートします。


アイソトープ総合センター

場所: アイソトープ総合センター

アイソトープ総合センター

本郷キャンパスの北側にある浅野キャンパスでは、アイソトープ総合センターの先生方による模擬講義が行なわれていました。アイソトープ総合センターは放射線利用の最先端研究開発を行なっている全学センターで、所属する先生方は先の東北大震災や福島原発事故に大きく関わっていらっしゃいます。

前半は井尻憲一教授による放射線についての基礎講義で、高校生向けということもあり放射線の基礎的な説明を定性的・定量的に説明してくださいました。日本においては医療被ばくが被ばくの約半分を占めているというのは意外でした。ただ、低線量被ばくについてのモデルについて諸説あるなど、そのリスクの捉え方は各人の考え方によるようです。闇雲に放射線を恐れるのではなく、その危険性はそれぞれがじっくり吟味する必要があるように感じました。

後半はセンター長の児玉龍彦教授による「放射線の人間の遺伝子に対する影響」の講義でした。放射線がDNAを切断したのち、修復時に異変が起こるメカニズムについて、先生の体験談をまじえながら話してくださいました。DNAを数ヶ所切断した程度では悪性腫瘍(癌)になることはないものの、その切断された部分を修復する際の誤りが悪性腫瘍の原因になるそうです。そういったメカニズムのため放射線に当たってすぐに影響が出るわけではなく、20年から30年という長い年月ののちに問題が発生するため、知識を持っている人でもその危険性を察知することが難しいということでした。

原発事故が起こってから、放射線に対して世間が今まで以上に敏感になっているように思いますが、まず自分でよく考えることが大事であるということを強く感じさせる模擬講義でした。


担当: 亀甲博貴 *

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