'11 オープンキャンパス

オープンキャンパス総合受付待ちの行列(安田講堂前)

12月23日、本郷キャンパスで、東日本大震災に伴う夏季の節電の影響で延期されていた「高校生のための東京大学オープンキャンパス2011」が開催されました。当日は寒い中、多くの高校生達が各学部や附属研究所などが主催する企画に参加していました。UT-Lifeでは、このオープンキャンパス当日の様子をリポートします。


工学部

場所: 工学部二号館

工学部

前の講義が終わる前から入口に行列ができており、開場と同時に教室が満杯になってしまったところからも高校生のやる気を感じます。講義が始まるまでの井上慎先生がパソコンを使って準備している時間もスクリーンを見たり、工学部の資料を読んだり、構内地図を眺めたりと、やや緊張している雰囲気が伝わってきました。

模擬講義はレーザーを使って原子を固定するというテーマで、まず気体の温度というのは酸素や窒素などの分子の速さと関係があり、速いほど気体の温度が高いというということを、動画を使って紹介していました。また、ナトリウムなどの原子というのは、それぞれ特定の周波数の光を吸収したり放出したりするということをゆっくりと具体例を交えて説明していました。さらに、観測者が動いている波と正面からぶつかると、波の周波数は本来の周波数よりも高く感じるという、ドップラー効果の説明がありました。ドップラー効果は、救急車の音が通り過ぎる前と通りすぎる後で違うという現象の原因です。ここまでの内容は理系の学生にはだいたい理解できたようで、時折頷きながら講義を聴いていました。

さて、これらの一見バラバラに見える事実を組み合わせて考えると、四方八方からある原子にその原子が吸収する周波数より少し小さなレーザー光を当ててやることで、原子の動きを遅くして、温度を-273℃近い超低温まで下げることができる、といよいよ話が発展していきました。このような超低温の世界は普段の私達の生活からは考えられないような世界であり、高校生たちも耳慣れない量子力学、統計力学などの観点から分析へと繋がっていったのですが、このあたりは高校生たちも大学の学問の底知れなさに圧倒されているようでした。それでもなんとか理解しようと私語一つなく、小中高時代とは形態も内容も違う大学の講義を体感している姿が印象的でした。


担当: 外山翔平 *

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