文系研究室紹介(人文社会系研究科)

文化資源学研究室の学生に、文系の研究室の様子をインタビューしました。


文系研究室の様子

研究室紹介(研究内容)

私は人文社会系研究科(文学部)の文化資源学研究室に所属しています。おそらく「文化資源学」という学問領域はあまりご存じないかと思います。私などはとても「文化資源学とは何か」を語る立場にありませんが、研究室の言葉を借りると、文化資源学とはある時代の社会や文化を知るための手がかりとなる有形無形の資料が埋もれたままになっている状況に鑑み、そうした資料を新たな文化を育む資源として活用することを目的とする学問です。たんに制度や政策として文化を考えるだけでなく、そもそも文化と呼んできた「かたち=形態」や「ことば=文字」を根源に立ち返って見直すことも射程に収めているのが特徴といえるでしょう。具体的な社会とのかかわりとしては、博物館、美術館、図書館、劇場、音楽ホール、文化政策などが挙げられます。

一日の生活(何をしているか)学会とか、論文とか

授業は週7,8コマなので、あとの時間は自分で課題や研究などを進めることになりますが、何か特別な装置や薬品を必要とするわけではありませんので、多くの理系学生と違って研究室で作業する意味はありません。それどころか、研究室に自分専用のスペースはありませんし、たいてい19時には閉室してしまうので、学生は図書館や自宅で作業することが多いかと思います。

文系研究室の様子

本格的に修士論文に取り組み始めるのは2年次からなので、修士1年の私はまださほど論文に追い立てられてはいません。そのかわり1年次には学会のフォーラムを企画・運営するという必修科目があり、開催テーマの設定からゲストの出演交渉、当日の進行まですべてを修士1年の学生たちで担当することになっています。~ また、これは今後の話になりますが、私の指導教員が東京都小金井市と芸術文化振興にかんする共同研究プロジェクトを進めている関係で、演習授業にもその関連プロジェクトが入ってくる予定です。最近ではプロジェクトの前段階として、文化政策における評価の課題について学会でポスターセッションを行うための準備をしています。~ 時間があるときは、博物館・美術館の展覧会に足を運んだり、各地の神社仏閣や町並みを訪れたりしています。これも研究の一環といえないこともないですが、あくまで個人的な趣味です。

学部生のときとの違い

文化資源学研究室は学部学生を受け入れていないので、私も学部時代は別の研究室(社会学研究室)に所属していました。その経験をもとにお話しするとまず大きく異なるのは学生数です。学部時代には1学年50名程度だったのが、今では同級生は7名。そのぶん学生同士あるいは指導教員と学生の関係は密になってきます。大学院進学率の低い文系特有の変化かもしれません。

もうひとつ思い浮かぶのは、学部の卒業要件に比べると修了に必要な単位数が少ないこと。したがって単位数を気にする必要はほとんどありません。そのかわり当然のことですが、修了を認める論文審査は学部卒業のときより厳しくなると思います。

進学前後の院への印象の変化

大学院生になれば自分の研究に専念できるという印象を漠然と抱いていたのですが、実際には授業時間外にも課題について仲間で打ち合わせをしたり、そのための準備をしたりする必要があって、自分に使える時間はさほど変わりませんでした。むしろ卒業論文の執筆に専念できた学部4年次のほうが気楽だったように思います。~ それでも拘束時間という意味では理系研究室より圧倒的に少ないと思いますし、なによりいろいろな経験をさせてもらうことで視野が広がり、そのことが結果的に自分の研究にもよい影響をもたらすと思うので、決して悪い方向への印象の変化だとは思っていません。

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掲載日:11-12-21
担当:土本一貴
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