南鳥島のレアアース泥が日本を救う

23日の午前10時半から12時まで、工学系研究科エネルギー・資源フロンティアセンターの加藤泰浩先生による「南鳥島のレアアース泥が日本を救う」という講演が行われました。雨が降っていたにもかかわらず、21KOMCEEのレクチャーホールにはたくさんの方々が来場していました。

講演では、まず初めにNHKのニュース動画が放映されました。レアアースを含む泥が南鳥島周辺の海底に広がっていることを発見したということで、各種マスコミで大きく取り上げられていました。

次にレアメタルとレアアースの違いが取り上げられました。レアメタルは経済産業省が用いている定義であるのに対して、レアアースは価値の高い希少金属のことでレアメタルよりも種類が少なくなります。レアアースにも軽レアアースと重レアアースがあり、重レアアースの方がより重要と位置付けられます。

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現在のレアアースの分布と生産シェアの話題に移り、レアアースは偏在していることや、更に軽レアアースは各地で生産されるものの、陸地に存在する重レアアース鉱は放射性物質を含むので精製が環境汚染につながるということをお話しになりました。他の埋蔵国ではこのために採掘を進めていないので、対策コストをそれ程かけずに安価に生産していた中国が重レアアースの生産シェアの97%を占めるという現状になっています。採掘方法の面でも、中国では地表からレアアース鉱を取り出すのではなく、酸を流してまでして無理に開発を行っていたため環境汚染がより深刻になってしまいました。

今回発見された海底のレアアースは、成立の違いから放射性物質を殆ど含まず、しかも日本の消費量の約220年分と大変豊富ということでした。水深約5600メートルの場所に存在しますが、民間企業との共同開発をしていて技術開発は遠くない将来にできるとおっしゃっていました。

途中でNHKの番組が放映され、視聴者からtwitterで寄せられた疑問に対して、加藤先生が番組の中で答えていらっしゃいました。

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レアアースを採取できるようになっても日本がレアアースを輸出するのではなく、中国によるレアアースの独占をやめさせて日本が価格決定権を握れるようにするのがねらいだといいます。途中で「研究者にはハートが重要」とおっしゃっていたように、日本のハイテク産業の成長に貢献したいという思いからレアアースについて大変熱く語っていらっしゃいました。

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担当:立花悠斗
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