進振り体験談

理科一類→農学部応用生命科学課程生命化学・工学専修(第一段階)

1.東大入学時に希望していた進学先はありましたか。

工学部の社会基盤学科や都市工学科。都市というもの、あるいは「まちづくり」に興味がありました。建物や橋梁といった構造物の設計には物理学の知識が必要になるはずだと考え、大学入試では苦手だった物理をあえて選択しました。

2.進振りを意識し始めたのはいつごろですか。

1学期(1年生夏学期)から、進学希望先の要望科目をなるべく受講するようにしていました。

最初は平均点についてもかなりナーバスになっていましたが、1学期の成績が発表され、試験ができなくてもそれなりの成績がもらえることが分かってからはあまり気にしなくなりました。勉強しなくなったというわけではありませんが。

3.進振りの制度についてどのくらい調べましたか。進学志望先を考えるにあたって役立ったものはありますか。

前期課程には、後期課程の学部・学科の教員が自分の専門分野を紹介する講義(以下「出前講義」)が多数開講されています。1学期に工学部社会基盤学科、2学期(1年生冬学期)に工学部都市工学科、3学期(2年生夏学期)に農学部応用生物学・緑地環境学専修の出前講義をそれぞれ受講し、進学先の絞り込みに役立てました。

4.授業の取り方など、進振りのために工夫した点はありましたか。

先述の通り、自分の中で進学先候補となっていた学部・学科の出前講義(主に「一般」と名のつく科目)をなるべく多く受講していました。また、学術用語や生物の学名の理解に役立つと考え、2年生ではラテン語を受講しました。もっとも、こちらは語学自体への興味もありましたが。

5.進振りまでにこれをやっておけば良かった、ということがあれば教えてください。

受験勉強で得た知識と、進学先の授業で要求されるであろう前提知識を比べ、両者のギャップを埋めるという姿勢が欠けていたと思います。自分の場合で言えば、入試で化学を選択しなかったので有機化学の基本的な知識が欠けており、それを補う形で有機化学関連の講義(とくに3学期の反応化学)を受講すればよかったと思っています。生物系学科への進学をある程度考えていた以上はなおさらで、4学期の有機化学系の講義で泣きを見ることになりました。

6.他に進学を考えていた学部・学科はありますか。最終的に現在の進学先を選んだ決め手は何でしたか。

2年生夏の段階では、工学部都市工学科都市計画コース、農学部緑地環境学専修、農学部生命化学・工学専修の3つが候補でした。3学期に履修した生物系の講義が面白かったので、いつの間にか都市工学科は選択肢から消え、緑地環境学専修と生命化学・工学専修の二択に絞り込まれました。

ここで当面したのは、個体群から生態系、景観に至るまでのマクロスケールの生物学と、分子・細胞といったミクロスケールの生物学のどちらを選ぶかという問題です。どちらにも心惹かれるものがありましたが、結局は規模の大きい生命化学・工学専修を選ぶことにしました。緑地環境学専修の定員は農学部最少の5人、対して生命化学・工学専修は農学部最多の77人です。卒業研究時に配属される研究室の選択肢が圧倒的に多いのは明らかで、それが一番の魅力でした。

7.進振りの制度に対する意見や進学先の様子を含め、進振りを終えての率直な感想をお聞かせください。

都市計画にせよ生物学にせよ、研究レベルで行なわれていることは自分が高校時代にイメージしていたものとは全く違うのだということが大学に入ってからよく分かりました。もし受験時に専攻分野を選んでいたら、あとあと自分の選択に納得できなくなっていたかもしれません。その点、進振りという制度には非常に感謝しています。

進振りのせいで成績に振り回されてしまうという話も聞きますが、点数競争を学習意欲につなげることができるならばむしろ良いことなのではないでしょうか。前期課程で学んだことは後期課程の専門科目に直結するので、動機はどうあれきちんと勉強した者勝ちだと思います。


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掲載日:08-06-24
担当:UT-Life